2026年2月17日火曜日

厨子王~第一幕

 



第一幕

第一場――城

  

――地獄の車輪、

天魔・伊舎那天「下らない虫がな、あの連中を殺している。なんでも儲けが悪いらしい。あの連中にはなんの智慧もない――あの連中は物の怪だ、頭のなかにはなんにもない。」

天魔・伊舎那后「迷惑なお話だ、わたしには関係ない。」

伊舎那天「お前がなにを考えても、事は向こうからやってくる。」

伊舎那后「人助けは正気の沙汰ではない。」

伊舎那天「――本当の正気は狂気の裏返し、逆さまの逆さま、俺たちと同じ。」

伊舎那后「…草臥れるのはごめんだ。」

伊舎那天「――面白いのに?」

酒を飲む。

伊舎那后「草臥れることは面白いことではない。」

伊舎那天「面白いことを手に入れる前に草臥れろ――自然はお前に言っている。」

伊舎那后「お前はいつから自然になった?」

――酒、

伊舎那天「不思議なコトワリは天からやってくる――すべて嘘だ。俺たちは騙されないからこういうところにいて、こうして遊んでいる。」

伊舎那后「――閑がお前を殺して、お前はもう気狂い、わたしだけが正気だ。」

伊舎那天「お前が正気なら俺は狂気、それについてはアタリだ。――しかし本当のコトワリはいつも地下からやってきて俺たちになる。俺たちを本当の正気にする。どうせ俺たちは増える。面倒ごとは乳呑児のようで、俺たちがよく知るところだ。――まあ、本当のところ、俺には自然がよく分からないが。」

伊舎那后「…わたしのことが分からない?」

眼を合わせ、

伊舎那天「…いや、そういうことなら分かっている。――まあ、いい、これは遊びの機会だ。少しつきあえ。――なに、十六夜(いざよい)世迷(よまよ)い、なまくら刀も坊主の夢も酔いざめる――なにも変わらんのだ。それであいつらは愚かだから自滅する。笑いの機会は、一応あるぞ?」

伊舎那后「…それについては否定しない。」

鼻笑い、

伊舎那天「まあ、つきあえ――泥棒猫はいつも智慧深い。どこもかしこもそんな奴らであふれかえれば、世は満足だ。」


 

 

第二場――海辺

 

 ――草むら、

蛙・道順「…あいつらはまだ生きている。」

――風がひとすじ、

蛙・弥左衛門「どこからさらわれてきたんだ?」

道順「どこか遠いところだ、くわしくは知らん。」

弥左衛門「…あいつらなにもらってんだ?」

道順「メシぐらいじゃねえか?」

――風、化生(けしょう)は気だるい。

弥左衛門「どうせ世のなかもう終わりだ――あいつらももう終わりだ、奴婢(ぬひ)だからな。」

道順「…どいつらが?」

弥左衛門「決まってんだろ、あの人非人どもだ。」

道順「親分の奴婢(ぬひ)?」

弥左衛門「目当てがねえんだ、頭が悪いからああなる、割と決まりきったことだがな。」

弥左衛門、眼を渋る。

道順「まあ物語なんていつもそうだろう――ただの迷信。」

弥左衛門「あいつらは楽して楽になれん――結局、なりゆきだけだ。それで時はうつろわず久遠(くおん)の相、それで俺たちはこうしている――退屈だ。」

道順「…ふん、それは死に似ている。」

弥左衛門「――そうだろう?」

――寒気、

弥左衛門「…閑潰しをやりたい。」

道順「タダでは済まねえ。」

弥左衛門「娯楽はいつもそうだ。閑よりは随分マシだと思う。」

――一陣、強い風が吹く。

道順「…やるのか?」

弥左衛門「――そうだ、タダでは済まねえことをしてやる。空まわりしたら、恨んでやる。」

――二匹の蛙は念じてだんだん、真赤な顔になる。

恨み骨髄、怒り心頭、どす黒い魔力を込めて今、

思いきり大地につばを吐く。

 

 

――稲光?

安寿「……。」

海の向こう、一瞬のこと。

小萩「…どうしたの?」

安寿「……。」

小萩「…なに?」

小萩、安寿に歩みよる、

小萩「ねえ、どうしたの?」

安寿「…変なものがいる。」

 

 

――獣、

天魔・伊舎那天「案外、早かったな?」

天魔・伊舎那后「――お前が考えたからだ。」

伊舎那天「それはまあ、自然というわけで。」

伊舎那后、あたりを見やる。

伊舎那后「…眼のいい奴がいる。」

伊舎那天「どうにでもなる。」

海から陸へ、

伊舎那天「世のなかが狂っているから俺たちが要るのだ。俺たちは気にしなくていい。」

伊舎那后「ふん、あいつらは(のぞ)みで狂っている。自分でそうなっているだけだ。」

「――利益が欲しいのだろう?」

少女がふたり、伊舎那天ちらと見て、

伊舎那天「まあ、いい、なにかくれてやれば華やいで、もっと欲しがる――それだけで、まあ…いい、俺たちの閑も吹きとぶ――人殺しの娯楽は必要だからな。」

ふたりは笑う。

伊舎那天「――さて、恨みの塊はどこかな?」

 

 

――風、

陰気な獣が歩く。

――まぼろし?

小萩「どうしたの?」

小萩の顔が視界を占める。

安寿「…あのね、変な奴。」

小萩、ふりかえる。

小萩「…誰もいないわ。」

安寿は狼狽(うろた)え。

安寿「そんなことないと思うけど…。」

安寿、あたりを見やる。

獣の姿が草むら消える。

小萩「…夢でも見てるんじゃないの?」

安寿「…うん、そうだったかも。」

――潮風、

安寿「でもね、どこかで逢ったかも。」

小萩「…そうね、安寿の夢のなかなら。でも、わたしたちには仕事がある。」

安寿「…分かってるよ。」


 

 

第三場――山

 

――謎、

厨子王「(大体、なんですれっからしなんだ?あいつらはどうなっている?)」

――芝刈り、

厨子王「(明らかに人を仕入れすぎている――どうしてこんなことを?)」

――芝、

厨子王「(しかものらくらばかりだ…どいつもこいつも。)」

――厨子王。

厨子王「(そのうち俺も同類になる…所詮、すれっからしの(やぶ)のなかだ。)」

 

 

――草むら、

蛙・弥左衛門「なあ、そろそろ魔がさす…あいつらちょっと遅れてないか?」

蛙・道順「山だからな。」

弥左衛門「天啓を受けるにはちょうどいいか?」

道順「違うと思う。」

――不審、

道順「正義だ、善だ――すべては、嘘だ。」

弥左衛門「そのとおり。」

道順「――まあ、面白ければそれでいい。」

 

 

――頭にくる、

厨子王「(物もやたらと多い、宗教の阿呆もいる、気が狂っているとしか思えない。)」

――芝刈り、

厨子王「(――分からんぞ、あいつら…なんなのだ、なにをしている?)」

――怒り?

厨子王「(…まさか気が狂ってしまうのは俺のほうか?気狂いの住処にいるとこうなるのか?)」

――恨み?

厨子王「(あいつらはすべて幼稚だ。なにがどうなって…ああなるのだ?)」

――疑問、

厨子王「(…動物?)」

 

 

――好奇心、

道順「俺たちは自然には決して克てん。自然が俺たちをつくり、俺たちは自然を生きる。ところが世迷言(よまいごと)がなんのためにか世のなかにはあるらしい――天、あいつらの天がそうさせている、あいつらはとても弱くてな。――そして天が気取って嘘ばかり、あいつらの中身は物乞いで奴婢(ぬひ)、適当な山師でもうオケラ同然。」

弥左衛門「――しっ!」

道順「……。」

――獣がふたり眼の前を通る。

道順「…俺たちは喰われない、喰われるのは、あいつらの(のぞ)みだけだ。」

 

 

――なにが起きている?

厨子王「(あいつらはなにも考えていないのではないか?)」

――結論、

厨子王「(なにがない?――なにかがあいつらにはない。)」

芝を刈る。

厨子王「(――なんだろう…?)」

――と、足音を聞く。

 

 

――ふりかえる、

天魔・伊舎那天「ご機嫌麗しく、拙者「天魔」の類、(のぞ)みの光、伊舎那天、などと呼ばれます。」

天魔・伊舎那后「――麗しく、伊舎那后などと呼ばれます。」

厨子王「……。」

――謎?

厨子王「厨子王といいます。」

伊舎那天「――厨子王、よい名前ですね。」

――子ども?

伊舎那天「世のなかに動きは禁物――平和が乱れてしまいますからな?」

――子ども、

伊舎那后(のぞ)みはさも月明かり――よく観ていても、そのうち消えます。」

ふて腐れ厨子王、なにか切りかえそうとする。

厨子王「…はい、世は情けです。」

伊舎那天「――苦しみですな?」

伊舎那天、眼を開いて。

伊舎那天「世のなかは観えるようにしか観えません――考え方ひとつ、ふたつはひとつ、そういうこともあるかと。」

厨子王、眼を見開いて、

伊舎那后世迷(よま)いは別に禁じ手ではありません。欲得に暴力はつきもの――そのあとが大事、そう思います。」

美女が笑う。

厨子王「…はい…興味深いお話だと、思います。」

――天魔?厨子王は考えはじめた。

――傀儡(くぐつ)

伊舎那天(ちぎ)りがあればそれまでですな。あとは誰かが事を呼び、あなたはそれに随えばよい。楽なお話です、本当にね。」

――自然、

――そして大地に黒い渦、太刀ひとつ迫りあがる。

厨子王「……。」

伊舎那天「真理は泳ぎが巧いらしい。」

厨子王「…(ちぎ)りというのは、なんでしょう?」

伊舎那天、眼を開く。

伊舎那天「世のなかのことは秤のことです。」

厨子王「…なにかをさしあげればよいので?」

伊舎那天「――はい、」

つまらないもの、男は真剣、

伊舎那天「――もちろん、あなたのお命です。」

伊舎那后「さもなくば、面白いものを。」

女は素面、男は少し驚いた。

厨子王「…それで、これを下さるのですか?」

伊舎那天「そのとおり。」

子どもは戸惑う、

厨子王「…もう少し、考えさせてもらえませんか?」

生きている魚、眼は泳ぐ、

伊舎那后「――ええ、どうぞ、ごゆるり。」

 

 

――草むら、

道順「なんでえ、腑抜けかよ。」

弥左衛門「……。」

道順「血まみれなんてな、なんてこたねえ。」

弥左衛門「…面白いものってなんだ?」

道順「――そら決まってら、娯楽だろ?」

弥左衛門「……。」

道順「気にすんなって、なりゆきまかせはよくあることだ。それでいいことも、あるんだからよ。」

弥左衛門「そればかりじゃねえ。」

道順「なるようにしかならねえことは多い――おっと。」

足音を聞く、

道順「…なんだ?あいつら帰っちまうのか?」

弥左衛門「……。」

道順「それで、腑抜けはどうする?」

のぞき見る、

道順「なんにもしねえで生きられるんなら…まあ、そのままだけどな。」

 

 

――妖しげな太刀、

厨子王「(俺が命をかけてなにをする?)」

――鞘から抜けない、

厨子王「(契っていないからか?しかし面白いもの…?あいつらを皆殺しにすればよいわけか?)」

太刀を見つめる、

厨子王「(俺の腑抜けが直るなら、それが面白いものかもしれん。)」

藪のなかへ太刀を投げる。


 

 

第四場――熾火

 

 ――愚物、夜、

山椒大夫「儲からん。」

いろり端、酒を飲む。

次郎「仕入れすぎています。」

山椒大夫「いや、それは分かっておる。」

――酒、

山椒大夫「世のなかは生き別れ――孤児だ。お上のすることがよく分からん。」

また飲む。

山椒大夫「――俺たちは困りもの?俺たちはそうか?」

次郎「…いえ、そのようなことはないでしょう。」

山椒大夫「そうだろう、俺たちはなくてはならんのだ。」

――山椒大夫、

山椒大夫「世のなかはめぐりあわせ、物の価値は(たま)さか決まる。俺たちが気まぐれをやり、そして俺たちはここにいる。見つからん罪は罪ではない。」

次郎、おかしげ、

次郎「…はい。」

酒を飲む。

 

 

――とても高い松の木の上、

伊舎那天「あいつを殺せばいいわけだろう?――死ぬほど簡単だ。」

興味、

伊舎那后「コトワリのない夢を見ている。」

興味、

伊舎那后「行き場はないだろう。」

――ふたりを観る。

伊舎那后「どっちもどっち、のらりくらりのナマズ――まるで神さまだな?」

 

 

――雄弁、

山椒大夫「俺たちは喰いっぱぐれるわけにはいかん。田畑整理してなにをしたいのかよく分からんが、俺たちには暮らしがある。」

次郎「ええ、おっしゃるとおりです。しかし人間が生きていません。働かせることができません。」

山椒大夫「…どういうことだ?」

次郎「ひとまず…人間が多すぎます。」

山椒大夫「ふむ、」

――気晴らし?酒を飲む、

山椒大夫不束(ふつつか)は俺たちだ――が、まあ、そういうことではある。」

酒を飲む。

山椒大夫「俺たちには俺たちがある――ふむ…。」

 

 

――意味、

伊舎那后「あいつらは雑魚雑兵、雑魚雑兵を集めている――中身は物乞いだ。現世(うつよ)を闇にしているのはあいつらで、あいつらは同時に光、あいつらのことはあいつらのこと、そして道理は決して合わない。――あいつらの夢が、現世(うつよ)を亡ぼす。」

伊舎那天「――ふん、欲得は憎しみだからな。自らの同輩を増やして結局は堪えがたし、戦だけが結局は救いになる――そういうことだ。」

伊舎那后「――現世(うつよ)は魔術の宮居になる。似たような初心一匹、初心一匹、いつかは増えて、お前らは戦ばかりを愛して、そればかりになる。お前らが天をつくって、その天がお前らをつくる…どこまでも行けるとも。」

微笑む、

伊舎那后「さて、子どもの面倒を見てやろう。この世の夢を与えてやれば、勢い勇んで太刀になる――それが子どもだ。――慈しみの愛、天から堕ちて、お前らを生きろ。」

――木の葉がひとつ風に舞う…。


 

 

第五場――奴婢(ぬひ)

  

――ある小屋、奴、(やっこ)

厨子王「(大体、俺は一廉の(ひとかど)者になれない。)」

傀儡(くぐつ)寝転ぶ、

厨子王「(きっと勇気が足りないのだ…その後の手配が気になるだけか?)」

寝がえりをうつ。

厨子王「(どうすればいい?)」

 

 

――別の小屋、婢寝(はしため)転ぶ、

安寿「わたしね、仏さまに祈ってるの。お話はもっと面白くなるし、人殺しだってお芝居になる、そんなこと考えていないなら、わたしたち正気でいられないわ。」

小萩「…そうね、いつかは時が自然を報せてくれる、そう思ってる、わたしもそうよ。」

――姫、

小萩「…でも待っている間、なにしていようね?」

安寿「――お芝居よ、頭のなかで、面白いこと考えていましょう。」

 

 

――王?

厨子王「(どれから殺す?そのあとどうする?)」

寝がえりをうつ、

厨子王「(あいつらは働くか…?しかしそのあとどうする?)」

――あいつらは遊んでいる。

厨子王「(あいつらは浮浪人、俺には一応、行く宛てがあると思うが…。)」

 

 

――姫、

小萩「向こうにね、お寺があるでしょう?」

安寿「山の向こう?」

小萩「そうよ、みんなで暴れたら、そこへ逃げればいい。」

安寿「…みんなで?」

――驚き、

安寿「でもそれちょっと難しくない?」

小萩「――どうして?みんな同じこと考えてると思う。」

安寿「…そう?」

小萩「――そうよ、そうに決まってるじゃない、みんな働きたがっていないわ。もう飽きているのよ、あいつらのやり口に。」

小萩、少し笑う。

小萩「あいつらってさ、ほんと頭空っぽだと思う。下らない夢ばかり見てるって、わたしそう思っている。――夢をみているのはあいつら。」

小萩、真顔で語る。

小萩「人間のことがほんとに少しも分かっていないっていうかさ、思いたいように思って、考えたいように考えて、そればっかり…空想だと思うの。」

安寿「…うん。」

安寿、少し不思議に思う。

小萩「みんなで暴れて、あいつら殺して、お宝奪って逃げればいいわけ。あなた故郷にだって帰れるし、もっといい暮らしができるわ。」

安寿「…でも、小萩はどうするの?」

小萩「…わたし?どうにだってなる。こんなとこいたってつまらないもの、どうにだってなるわ。」

 

 

――厨子王、大の字に寝そべる。

厨子王「(――ふん、俺が王さまだったらな。)」

ありそうなこと、

厨子王「(時のなかでも久遠(くおん)の響き、音楽のようなものだ。悲劇とわがままか…?)」

狂信、

厨子王「(俺が身を亡ぼして、それがなんになるんだ…?)」

――空飛ぶカモメ、少し思い浮かべた。

厨子王「(…まあ、いいか。)」

 

 

――母親?

安寿「わたしが考えてるのはね、そういうことじゃないの――豪傑が帰ってくること。」

小萩「…そうね、そういうこともありそう。」

安寿「――きっと帰ってくる。」

――夢見の心地、

安寿「愛しい人が死んだりとかね、大事なものを失くしたりとか、そういうことが起きたらね、きっとその子は、それこそその身を焦がして、失くしたものを考える――そうして悔やんで悔やんだら、きっとその子は強くなる。」

手のなかに仏さま、

安寿「わたしがとっても大事にしているものを、誰かのために使うの。――わたしたちは本当に遠くまで来てしまった。もう元には戻れないし、本当をいえば、帰るところなんてない。」

小萩「…そうね、未来ってほんとそうだわ。」

本当に夢、

小萩「きっとその子は帰ってくるわ。」

 

 

――大将、

厨子王「(ふん、胸糞悪いぞ。)」

と、格子窓から木の葉がひとつ胸の上、

厨子王はそれを取り、まじまじと眺め、

裏返し…すると木の葉は色を変え、

見る間に枯れて崩れる。

厨子王「(…ふん、天魔が俺をそそのかしている。乗ってやってもいいがな。)」


 

 

第六場――猿楽

  

――無能、朝の光、

光遠(みつとお)「なんでもどこかのお偉いさまでよ、越後かどっかでさらわれて、それでここ、俺たちんとこにいるわけだ。」

文太「――あのふたりが?」

光遠「あのふたりじゃねえ。ひとりはガキだ、眼の鋭いあいつ。」

文太「…ああ、あいつか、いつかなんかやらかしそうだがな。」

空と海の間、

文太「まあ、人が暴れりゃ世のなか真当になる、そういうもんだ。」

 

 

――痴妄、

安寿「昨日思ったことは、今日叶う。」

小萩「――そう思うわ。」

適当に桶持って、    

小萩「眠りから覚めて、また夢を見るの。」

草むら越えて、

安寿「きっと今日叶う、わたしそう思ってる。」

海を見る。

 

 

――屋敷、

次郎「あいつらはどうかしている。」

三郎「どういうことだ?」

次郎「ふて寝をしている、働こうとしない。」

三郎「――ふむ…そうか、では(かつ)を入れてやらねばならん。」

――鬼、

三郎現世(うつよ)の道理が俺たちだということを、教えてやらねばならん。」

 

 

――草むら、

光遠「お上のやることがよく分からんとよ、田畑整理して俺たちがどうなるんだか。あいつらは一芝居打ちゃ儲かるんだろうがよ。人さらいが流行るぐらいだから人手は足りねえんだろう――で、本当のところどうかといえば、俺たちゃこうして遊んでいられる。大体、俺たちゃ遊女と変わりゃしない。誰にも仕えていないし、どこへだって行ける。」

文太「…まあ、俺たちゃお宝だからな。働いてりゃ、お宝だ。」

光遠「――ふん、まあいいさ、俺たちがメシを喰えなくなりゃあ、そのときはおしまいだから。天下はゴロゴロ雷でよ、俺たちゃ落ちておしまいだがよ、天からのもので俺たちゃよ、問答無用ってやつだから。」

文太「――ふむ…まあ、それはそうなる。」

 

 

――浜辺、

小萩「死ぬほど神さまが多くって、どこもかしこも神さまで、」

安寿「――仏さま。」

小萩「――仏さま?」

潮水を汲む。

安寿「わたしたちを救ってくれるわ。」

小萩「……心のなかでね。」

――ツバメが飛ぶ、

小萩「でも心が変わったって世のなか変わらない。刀のひとつなかったら、なんにもできない。」

宙返り――小萩はふと思う、

小萩「かわいい心があって、たまに腐ってね、でも大きくなったりして、そうならないかもしれないけど、時のなかではそういうことが起こるから、少しは期待して、観ているの。」

――観ている。

安寿「……。」

小萩「…働きましょう。」

 

 

――おかしな夢、

光遠「――で、どこまで行っても俺の土地でよ、どこまでもどこまでもそう、歩いたって終わりゃしねえ。」

文太「へえ、夢だけは立派だな。」

光遠「――夢?夢じゃねえ、現実にするんだ。」

文太「現実もまあ、まぼろしのなかさ、俺たちは考える生きものだからな。」

――浜辺に出る。

文太「まあ、塩のほうが儲かる、刀鍛冶はもっと儲かる、農具は…さて、どうかな?」

鳥が飛ぶ、文太は気にしない。

文太「人間が死んでいる、誰がなにを買うのかよく分からん、お上は盲目だ。官物はやっぱり盗まれる。寺だって平気で燃やされる。俺たちはなんでもやっている。」

光遠「…ふん、神さまだから?」

文太「さあ、俺は知らん。まあ、俺たちがどこへ行こうが、それは俺たちのことだ。」

 

 

――扉を開ける、

三郎「おら、お前ら起きろ。」

小屋に光さす、

三郎「働かざる者、食うべからずとな、そういうことになる。」

――色蒼ざめて、

清六「…今朝、起きて見たら、こうなってたんです。」

屍体がひとつ、

三郎「…ふむ…それはちと始末が悪いな。」

屍体は眠る。

三郎「――まあいい、荼毘(だび)にふせ、燃やしてやる。」

 

 

――海辺、

光遠「蹴ったくそ悪い、働く気にならねえ。」

文太「死人が出たからなあ。」

天気がよい、

光遠「世のなかはいつもてっぺんさ――俺たちはいつも神さまでよ。」

文太「神さまもいつか死ぬ――まあ、それまでの遊びだ。」

――女を見る、

文太「世のなか寝返りうったって大して変わりゃしない、俺たちゃいつも知っているさ。」

――女、

文太「奇妙奇天烈、呪いが裏返ってな、俺たちの欲得に火がついたらよ、お前の言ってるゴロゴロさ。――俺たちは無に帰る…それが面白いか?」

光遠「…ふん、面白いに決まってる。」

文太「――よし、それならそれだ。欲得に火をつけてやろう。この世にはお恵みがあってよ、俺たちと女と酒だ。――俺たちが悪党ならできるだろう?」

光遠「…ふむ、まあ、できなくはない。――しかし、俺たちはまだメシを食いたりていねえと思う。お上の恨みは俺たちの恨みじゃねえけどな、俺たちのものは、俺たちのものだ。」

文太「…ふん、懐かしい芝居だな?まあ、それでもいいだろう――いつか時が目覚める。そして俺たちは、どこかへ消えるだろう。」

ふたりは海を見やる、

ツバメがまた宙返りする。


 

 

第七場――陰気な盗人 

 

――陽が沈む、曲がり角、

三郎「――おう、お前、なにをしている?」

安寿「…抜け駆けです。」

三郎「――なんだと?」

――しかめ面?

安寿「…きっと武勲がある。」

三郎「――ほう…面白そうだな?」 

――悪党?

三郎「最近の奴は(やっこ)とっつきが悪くてな、いつもおこぼれがあると勘違いしていやがる。」

近寄る、

三郎「いい気なもんだな?――いい勘違いにしてやろう――武勲ってなんだ?」

安寿「…わたしの武勲。」

三郎「――ほう、」

……分からない、

三郎「まあいい、お前はなにを望む?」

――お前の首、

安寿「…弟に会うこと。」

三郎「――弟の武勲か?」

安寿、首をふる、

安寿「…仏さまが、あなたを守ってくれる。」

三郎「……ふむ、」

三郎、しばし考え、

三郎「……ふむ……よし、分かった、しかし、駄賃をくれてやるわけにはいかん。」

安寿の髪をつかむ、

三郎「あれは男の仕事だからな、こいつをもらう。」

腰刀を抜く。

 

 

――観照、

厨子王「(――あいつらをどうする?)」

独り善がり、

厨子王「(俺たちはなんなのだ?)」

――と、山道に誰かの影。

 

 

――冗談、

厨子王「――どうしたのですか、その髪は?」

安寿「…切られたの。」

安寿は自らの髪をなで、

厨子王「面白い遊びですか?」

安寿「…そうではありません。」

――厨子王、奇妙なしかめ面、

安寿「時が止まってあなたのことばかり考えていた。現世(うつよ)には道理しかない――そういうこと、これをあなたにあげる。」

――地蔵菩薩の像、懐か(ふところ)ら取りだして、

厨子王「…はい、興味深いおもちゃです。」

厨子王、疑惑の眼、

安寿、ふとわれに返る。

安寿「…向こう、」

安寿は指さす、

安寿「――向こうに都がある、あなた逃げなさい。」

真剣な顔、

厨子王「…はい、姉上はどうしますか?」

安寿「…わたしはここにいます。」

――奇妙、

厨子王、安寿に近寄る。

厨子王「――どうして姉上は、一緒に逃げないのですか?」

――おかしい、安寿、

安寿「――あなたどういうことが起こるか分かっているの?」

袖をつかむ、

厨子王「――はい、姉上の身にはどういうことが起こるか、分かっていますか?」

安寿放心、

その手はそのまま、

厨子王「あそこに塔があって寺があります。」

厨子王、指さす。

厨子王「あいつらを皆殺しにして宝を奪ってあそこへ逃げます。俺たちには行く宛てがあります。」

厨子王、安寿の髪をまじまじと見て、

厨子王「長い旅になります、これは元どおりになる。」

厨子王、安寿の手をふり払う、

柴荷を担ぐ、

顧みる、

厨子王「下りますよ?」

――安寿、ふとわれを忘れたが、

素面に返って考え、

自らの髪をなでる。

安寿「(…得をしたのか?)」

 

 

――山下る、

厨子王「(――ふん、ついに狂ったかあの女?)」

陽がいよいよ沈む。

厨子王「(――まあいい、あとは野の暮れ、痴れ者のように、自然に帰るまでだ。)」


 

 

第八場――宴

  

――夕げ、

婢1「――あれ?ご馳走だわ。」

婢2「…なにが起こっているの?」

――芋粥(いもがゆ)

婢1「…よく知らないけど、ご馳走だわ。」

婢2「そうよね、ほんとそうだけど。」

 

 

――見ている、

光遠「なんだ?一体?」

文太「…さあ、知らん。」

――宴?

光遠「酒も出るとよ。」

文太「――ほう、気でも狂ったか?」

 

 

――気まぐれ、

次郎「――おい、これはどういうことだ?」

奇妙、

三郎「仏がいるんだ。」

次郎「――はあ?」

不思議、

次郎「気でも触れたか?」

三郎の前、

三郎、鼻をかく、

三郎「――死人が出たんだ。」

次郎、鼻で笑う、

次郎「毎日のように出ているぞ。」

三郎の顔をまじまじと見て、

三郎「いいか、つけ焼きには気をつけろ?――いつか本物になるんだ。」

鼻で笑う、

次郎「メシも喰えんのになにをする?」

三郎、少ししかめ面、

三郎「いいか、お前がメシをきちんと喰わせんからあいつらはふて寝をする――働かんのだ。」

次郎「…あいつらには喰わせている。」

冷たい顔、

次郎「喰い扶持(ぷち)が足りんのだ、仕方がないだろう?」

 

 

――行列、明かり、

光遠「ふふん、俺たちが酒飲んで芋粥喰って――信念ってやつでよ。」

椀に芋粥、割り子にごぼうの酢漬け、いわしの干物、

文太「…まあな。」

光遠「――だろう?俺たちは遠くまで行って、お星さまになれるんだぜえ?」

――おかしい奴?文太は思う、

光遠「まあ、駄賃ってのは俺たちのことでよ、俺たちは俺たちを支払えって。」

文太「ふん、そうだな、神さまはなんにも恵んでくれねえ。」

――酒を取る、

光遠「しかし現世(うつよ)がこいつだったら俺たちの仲間――なに支払ったか、覚えていねえから。」

 

 

――ふと見る、

三郎「(…む、あいつら戻ってきやがった?)」

次郎「…おい、どうした?」

三郎「――いや、」

しらを切る、

三郎「で、俺の言いたいことは言ったとおりのこと――お前が年寄りにほとんどメシを喰わせない、だからほかの奴らは適当曖昧、ふて寝をしたり、遊んでいたりだ。」

――真理?

次郎、鼻で笑う、

次郎「だから喰い扶持が足りんと言っている。」

三郎「――だから、結論は結論だろう、あいつらがなにしてんだか分かんねえんだからよ?」

あたりを見やる、

三郎「世のなかはうつろいで、心があるから人は変化する――あいつらは餓鬼だ。――喰い扶持がねえ?俺たちのことではある。それであいつらは俺たちじゃあねえ。」

――外道、

三郎「――分からんなら分からんでいい。(――で、あいつらはなにをするんだ?――仏さまが守ってくれる?)」

 

 

――行列、終わり、

小萩「――あれ、どうしたの?」

安寿「……。」

小萩「どこ行ってたの?」

安寿「…山。」

小萩「――それで切られた?」

安寿はうなずく、

小萩「――面白い遊びがあるのね?」

小萩はささやく、

小萩「弟さんに会ってきた?」

安寿「うん、」

安寿、息を吞む、

安寿「…恐ろしいことが起こるかも。」

 

 

――宴、

光遠「で、俺たちは呑気、最高に呑気。」

芋粥、

光遠「頭がいい――俺たちはまさにそう。」

又三郎「――なんだよ、伝説つくんのかよ?」

又三郎、酒を飲む。

光遠「俺たちは一夜(ひとよ)の夢でな、俺たちは銀河になる、俺たちは星になる。」

又三郎「――お?――おお…まあ、いいじゃねえか、俺たちは酒みてえなもんだ。」

――酒、

光遠「まあよ、俺たちは陰気な夢であってはならねえよな?――俺たちは夢の塊だからよ、俺たちの生きられる夢じゃなけりゃあならねえ。」

又三郎「――おお、もちろんだろ。」

――酒、

又三郎「武器のありかはみんな知ってるよ。」

吉次郎「…そうだ、あとは…誰を狙うかだ。」

酒をちびり、

文太「お頭だな。」

ちびり、

文太「あとは烏合の衆だ。」

又三郎「まあな、それはかなりカタいと思う。でも問題はそのあとだ。俺たちはどこ行くんだ?」

吉次郎「…寺だろ。」

又三郎「――まあな、密告したら殺しちまえってな?」

光遠「――その前に殺しちまえ。」

――酒、

文太「…まあ寺も割と、宝の山だ。」

光遠「――宝の山だぜえ、なあ、兄弟、俺たちはお星さまなんだからよ、細けえことは気にすんな。――お天道(てんと)さまが隠れりゃ夜、俺たちだけが光、そういうことだ。」

文太、ゆるり杯、月隠す、

文太「――そうだ、待っている奴もいるからな。」

 

 

――とても高い松の木、

天魔・伊舎那后「あいつらはやるのか?」

天魔・伊舎那天「さあ、知らん。」

――宴、

そのさまを観て、

伊舎那后「いい気分はいい加減、いつものようにそうだ。」

伊舎那天「――まあ、そうともいう。あいつらは賎民(せんみん)だ。なんでもやるし、なんでも潰れる。」

伊舎那后、子どもを探す。

伊舎那后「子どもはなにをしている?」

伊舎那天「知らん。」

――宴、

少しばかり憂鬱、

伊舎那天「俺はあいつらはうまくやらんと思う。根っからのクズで人の影、どこにもいない奴らにはな、終わりというものがない。行き当たりばったり、どこへ行くやらだ。」

伊舎那后、少し笑う。

伊舎那后「物干し竿になってやれ。水物は厄介だ。」

 

 

――奇矯、

厨子王「(――ふむ…ひょっとして本物の白痴かあの女?これまでずっと猿芝居だと思っていたが…ふむ。)」

(わん)に割り子、

厨子王「(――利益のための猿芝居でおかしくないんだが…。)」

小屋のなか、薄暗がりに誰か、

厨子王「…食事を採らないのですか?」

清六「……。」

――放心?

厨子王「…まだ面白いことがあるかもしれません。食事を採らないと、動けないですよ。」

小屋を出る。

厨子王「(――さて、どうするかな?)」

 

 

――気位、

小萩「あいつら年寄りにはほとんどなにもくれてやらないの。」

椀を渡す、

小萩「このまま殺す気なの、ほんとに何人も死んでる。」

割り子、

安寿「…うん。」

小萩「ほんとに不躾(ぶしつけ)な奴ら――もう…。」

――と、厨子王が行列に並ぶのを見る。

小萩「…ねえ、弟さんなんて言ってたの?」

小萩はささやく、

安寿は首をふる。

安寿「…ここでは言えない。」

小萩「……あれ?」

年寄りの椀に芋粥、

人並み。

小萩「――なにが起きてるわけ?」

 

 

――異常、

三郎「――ま、俺の言うとおりにしろ。」

歩く、

三郎「(――ふふん、ついに俺の出番だ。あいつらが親父を殺して、次郎を殺して…次は俺?)」

止まる、

三郎「(――ふむ、抜け駆け?――武勲…?なんだそれは?)」

あたりを見やる、

三郎「(――仏さまが守ってくれる…か。)」

仁王立ち、

三郎「――よし、お前ら、今日はたらふく喰え。世のなかにはいいことがいっぱいある。」

演説、

三郎「俺たちは満開の桜になれる――まったくよき日が来る、まったく素晴らしい日が来る。」

演説、

三郎「俺たちの腹は石で出来ておらん――俺たちには狙いがある。」

――雨粒ひとつ、

三郎「(――ふん、なんだ、雨かい?)」

 

 

――小雨、

婢1「――あれ、降ってきた。」

奴1「…なんだよ、ったくよ。」

 

 

――軒下、さらに雨、

小萩「――それ、わたしが昨日言ってたことと同じじゃない?」

安寿「――そう。」

小萩「やっぱりみんな同じこと考えてるのかな?」

雨が降る、

小萩「…なんか企んでるのかな?」

安寿、少し苦しむ。

安寿「…わたしたちふたりは、常陸(ひたち)という国にいたの。戦の巻きぞえで、お父さまが疑われて、罪をきせられて、筑紫という国に流されてしまった。それでお母さまとわたしたちはお父さまに会いに行こうと筑紫へ旅立ったんだけど、途中でさらわれてしまった。」

語る、

安寿陸奥(むつ)という国に強い叔父さまがいるの。かなり遠いんだけど、弟はそこまで行くつもりなんじゃないかと思う。筑紫に流されたお父さまのことは、もうよく分からないし。」

――人影、

光遠「俺たちはでっけえ夢だからよ、宝の船もでっけえからよ、俺たちもでっけえものになる。」

ふたりの前を四人が通る。

――軒下、

小萩「…なんかおかしくない?」

小萩、四人の背中を眼で追う。

小萩「――やっぱりみんなでやるのかな?」

安寿「…なんにも聞いてない。」

安寿、やっぱり苦しむ。

安寿「…小萩はさ、行くところとかあるの?」

小萩、少し驚く、

首をふる。

安寿「わたしたちと一緒に来ない?叔父さま強いの、どうにかなると思う。」

 

 

――雨が降る、

三郎「(雨がいよいよ強くなる、俺もいよいよ強くなる。)」

三郎、雨に濡れ、

三郎「(これが俺の出世ってやつだ――まあ、狡智ってのは、平気で人を動かすからな。)」

得意満面、独り()ち。

三郎「(――お前らは存分に闘え、俺をますます押しあげろ。)」

――天に轟き、稲光、

十六夜月は雲に隠れて、

 

 

――落雷‼

又三郎「――お‼」

――とても高い松の木を割る、

吉次郎「…おおぉ…。」

吉次郎、息を呑み、

松の木は燃え、

文太「――うおぉ…すげえな、誰かの勝どきか?」

 

 

――天、

三郎「……。」

ふと見る、

次郎「おい、誰か水を持ってこい!」

松の木が燃えている、

次郎「――早くしろ。」

三郎「(……ふん、お前は働いていろ。)」

――松の木、

燃える松の木、

三郎「(…分かった、俺、寺行こう。)」

 

 

――燃える、

小萩「…すごい。」

小萩は眼を見張る。

安寿は少し物怖じする。

奴婢(ぬひ)の群れ、

寄り集まって、

燃えあがる高い松の木を見ている…。


厨子王~第一幕

  第一幕 第一場――城     ――地獄の車輪、 天魔・伊舎那天 「下らない虫がな、あの連中を殺している。なんでも儲けが悪いらしい。あの連中にはなんの智慧もない――あの連中は物の怪だ、頭のなかにはなんにもない。」 天魔・伊舎那后 「迷惑なお話だ、わたしには関...